勇気づけと褒めるの違い。副作用のある子どもの褒め方について。

勇気づけと褒めるの違い。副作用のある子どもの褒め方について。

2020年5月28日

アドラー式子育ては、褒めない・怒らない子育てとしても有名です。でも、褒めることを否定しているわけではないんです。褒め方によっては副作用があるので、褒める時はちょっと注意しましょう、という考え方です。

副作用のある褒め方の特徴を3つ紹介します。

実際のところ、褒めることが勇気づけになることの方が多いです。副作用のある褒め方さえ抑えておけば、どんどん褒めて大丈夫です!

結果にだけ注目する(過程には注目しないで)

「100点とったんだ。ずこいね」これだけだと、逆に、プレッシャーになりそうですね。会社の上司に、いつも、結果だけしか褒められなかったらどうですが?ちょっと嫌ですよね。

コントロールしようとする下心がある

子供は鋭いです。下心があるとすぐにバレます。大人の世界でもそうですよね。下心があるお世辞って、すぐにわかっちゃいますよね。

才能や能力ばかり褒める

とある塾の先生のメルマガでも紹介されていたのですが、スタンフォード大学の心理学者、Carol Dweck博士の研究です。子供たちを3つのグループにわけて、比較的簡単なパズルの課題を与えて、結果に対して以下のように対応しました。そして、声かけの後に、簡単なパズルと難しいパズルの2つのパズルから、1つを選んでもらいます。

グループ1「頭がいいね。かしこいね」と才能や能力を褒めるグループ

グループ2「頑張ったね。一生懸命だったね」と努力を褒めるグループ

グループ3 結果のみを伝えて、特に声かけはなしのグループ

グループ1の65%が簡単なパズルを選び、グループ2は10%のみ簡単なパズルを選び、グループ3は45%が簡単なパズルを選んだそうです。

グループ1の才能や能力を褒られた子供は、失敗を恐れて、また、褒められるために、簡単なパズルを選んだ子供が多かったようです。まさに、褒められることが、過剰な承認欲求に繋がってしまった結果となりました。

一方、グループ2は、まさに、勇気づけになりました。大部分の子供が難しい問題に挑戦しました。過程に注目することは勇気づけになることが、研究結果となりました。

副作用のある褒め方ばかりになってしまうのがよくないというだけ

繰り返しになりますが、褒めることが悪いわけではありません。褒めることは、勇気づけに繋がることも多いです。

副作用のある褒め方ばかりになってしまうと、逆に、プレッシャーになり、褒められないと自分には価値がないと子供が勘違いしてしまうリスクがある、くらいに捉えていればいいと思います。大人だって、褒められると単純に嬉しくなり、やる気も出ることの方が多いですよね。